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できること、できないこと / 2015年05月01日(金)

ネパールの震災支援について考えてみたいと思います。 私たちにできること、できないこと、してはいけないことはなんでしょうか。 まず支援を緊急救助支援と復興支援とに分けて考えます。 緊急支援では先ず物を送らないでください。途中で抜かれます。中味が盗まれます。行方不明になって届きません。 郵便事情は普段から劣悪で大切な荷物、手紙ほど届きません。関係職員の余禄として当然のように荷物が盗まれます。ましてやこのような緊急事態、被害に遭うのは火を見るより明らかです。 人も行ってはいけません。観光客の受け入れ態勢が復活すれば逆に多くの人たちにネパールを訪問して現地にお金を落として欲しいですが、現在の状態では被災者の生活の負担となってしまうのではないでしょうか。 2006年までのマオイストとの内乱の際、マオイストを恐れた地方の人たちはカトマンズ盆地にどんどん移住してきて、盆地内の人口は200万人に増加したと言われます(数字が古くて間違っているかもしれません)。ふだんからカトマンズ経済は盆地内の人を養う生活物資を供給できていませんでした。震災で流通・経済に大ダメージを負いましたが民間のボランティア活動をするには少し早いです。自分たちの食糧・宿泊施設を確保できるようになってから行くべきです。日本で自己完結して活動できる組織は自衛隊だけです。 現在はネパールで支援活動している人(組織)を支援するのが最善の支援だと思います。 また復興に向けて私達日本人は何ができるのでしょ言うか。多くの災害を乗り越え、また東日本大震災を経験した我々にできることは何でしょうか。 一つは耐震技術・免震設計建築のノウハウを教えることができます。今後建物の再建する際、伝統を大事にするネパール人は自身の経験を生かさず同じ技術で建てようとするでしょう。意識改革できないネパール人に日本人のノウハウを伝授できるのは私達です。 もちろん資金的な支援も必要ですが、民間人の自宅を全て援助で立て直すという事ではありません。せいぜい公共の建物の建設まででしょう。しかしネパール人は全て援助に頼ろうとします。1950年代以降数多くの国から膨大な援助を受け入れてきたネパールでは「おれたちは貧しくて何もできないから、誰かが援助してくれるのは当然だ」という考え方があります。カトマンズ近郊では「そのうち日本人が作ってくれるから俺たちは何も努力しなくていいんだよ」という人さえいます。こういった人たちの意識改革も我々日本人がしなければならないことです。 長くなりましたので今日はこの辺で。ご意見お待ちしております。


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